[Salesforceシステム管理] 基本用語:マルチテナントクラウドとガバナ制限

SFエンジニア

Salesforceの開発を調べてたらガバナ制限とかいう聞いたことのない単語が出てきたんだけど?

SF宣教師

Salesforceはマルチテナントクラウドだから、多くのテナントが同じプラットフォームを使うのに必要な制限ですね。

目次

マルチテナントクラウドとは?

Salesforceのマルチテナントクラウドは、Salesforceのクラウドサービスの基盤となる重要な概念です。マルチテナント(多テナント)アーキテクチャとは、複数の顧客(テナント)が同一のアプリケーション、インフラストラクチャ、プラットフォームを共有しながらも、各顧客のデータや設定が分離されているシステムのことです。Salesforceの場合、このアーキテクチャは特に重要で、以下のような特徴を持ちます:

  1. リソースの共有:マルチテナントアーキテクチャでは、サーバー、ストレージ、アプリケーションなどのリソースが複数の顧客によって共有されます。これにより、効率的なリソース利用が可能になり、コスト削減に寄与します。
  2. データの分離とセキュリティ:各テナントのデータは完全に分離されており、他のテナントのデータにアクセスすることはできません。これは、セキュリティとプライバシーの観点から非常に重要です。
  3. スケーラビリティ:マルチテナントアーキテクチャはスケールしやすく、顧客の数やデータ量の増加に柔軟に対応できます。これにより、迅速なビジネス拡大が可能になります。
  4. メンテナンスとアップデートの効率化:システムのメンテナンスやアップデートが、全テナントに対して一斉に行われるため、個別のメンテナンス作業が不要になります。これにより、常に最新の機能を利用できるとともに、システムのダウンタイムを最小限に抑えることができます。
  5. カスタマイズの柔軟性:Salesforceは、共有された基盤の上で各テナントが独自のカスタマイズや設定を行えるようにしています。これにより、各顧客は自社に特化したソリューションを構築できます。

ひとつのビルというインフラストラクチャーのなかのそれぞれの部屋がテナントです。

ところで、最初の吹き出しに出てきた「ガバナ制限」とは何でしょうか?

ガバナ制限

マルチテナントクラウドアーキテクチャにおけるガバナ制限とは、共有リソースを使用する際の制限やルールのことを指します。Salesforceなどのマルチテナント環境では、このガバナ制限が非常に重要な役割を果たします。以下に、その関係と重要性について説明します。

ビル内の各部屋の周りにバリアが設けられており、それぞれのテナントに対するリソース使用は制限されています。

  1. リソースの公平な配分: ガバナ制限は、一部のテナントが過度にリソースを消費し、他のテナントに影響を与えることを防ぐために設けられます。これにより、すべてのテナントに対してリソースの公平なアクセスが保証されます。
  2. システムの安定性とパフォーマンス: ガバナ制限により、個々のテナントがシステムのリソースを過剰に消費することを防ぐことができます。これにより、システムの安定性と全体のパフォーマンスが維持され、サービスのダウンタイムやパフォーマンスの低下を防ぎます。
  3. セキュリティとコンプライアンスの確保: ガバナ制限は、セキュリティ上のリスクを低減し、法規制やコンプライアンス基準の遵守を支援します。特に、データの処理速度やクエリの実行回数などに制限を設けることで、不正なアクセスやデータの濫用を防止する効果があります。
  4. 最適化と効率性: テナントは、ガバナ制限内でアプリケーションのパフォーマンスを最適化し、効率的にリソースを利用することが促されます。これにより、アプリケーションの設計がより効率的で持続可能なものになります。

Salesforceのマルチテナントクラウドアーキテクチャは、コスト効率の良いリソース共有、高いセキュリティ基準の維持、スケーラビリティ、およびカスタマイズの柔軟性を提供し、世界中の多くの企業にとって信頼性の高いクラウドソリューションとなっています。

SF宣教師

マルチテナントアーキテクチャとガバナ制限について説明しました。
以上になります!

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